アレルギー検査:血液検査
アレルギー体質かどうか調べるための血液検査
主に血液中のIgE抗体について調べます。
アレルギーを起こすアレルゲン(花粉)を特定する「特異的IgE検査」と、アレルギーの傾向をつかむための「総IgE検査」があります。
特異的IgE検査
血液中のIgE抗体の種類と量を調べ、どのアレルゲンに対して抗体をもっているか(反応しているか)を調べることができます。環境アレルゲンだけでなく、食物アレルゲンも調べられます。
総IgE検査(非特異的IgE検査)
血液中のすべての種類のIgE抗体の量を調べることで、「アレルギー体質のレベル」を推定することができます。
参考:患者さんも知りたいアレルギーの知識 日常生活で遭遇するアレルギーとその検査法(医薬ジャーナル社)
特異的IgE検査・総IgE検査の結果の読み方
こちらは、一般的なIgE検査の報告書のサンプルです。総IgE値と特異的IgE値は、別々の欄に記載されています。
総IgE値を測定していない場合には、空欄となります。特異的IgE検査の欄には、問診により決められた複数の検査項目に対する検査結果が書かれています。測定値に応じて、0~6の7段階のクラスで判定されます。0であれば陰性(アレルゲンではない)、1であれば疑陽性、2以上であれば陽性(アレルゲンの可能性が高い)となります。
クラスの数字が大きいほど、アレルギー反応が強く起こるアレルゲンであることを示します。
一般的なIgE検査の報告書のサンプル
参考:家族と専門医が一緒に作った小児ぜんそくハンドブック(協和企画)
アレルギー検査:皮ふテスト
アレルギー体質かどうか調べるための皮ふテスト
アレルゲンの溶液に対してアレルギー反応が起こるかどうかを判定します。
複数のアレルゲン溶液を用いることで、特異的IgE検査と同様に、反応するアレルゲンを個別に特定することもできます。
使用するアレルゲンの種類は、医師によって判断されます。
プリックテスト
複数のアレルゲンエキスを腕などの皮ふに一滴ずつたらし、検査用の針を皮ふの表面に押し当てて点状の傷をつけ、15分後の反応を見ます。
スクラッチテスト
腕などの皮ふに針などで線状の浅い傷をつけ、そこにプリックテストと同じようにアレルゲンエキスをたらして、反応を見ます。プリックテストに比べて検査の感度は高いです。
皮内反応
薄めたアレルゲンエキスを、注射針で腕などの皮ふの中に少量注入して、反応を見ます。プリックテストやスクラッチテストに比べて検査の感度は高いです。
参考:患者さんも知りたいアレルギーの知識 日常生活で遭遇するアレルギーとその検査法(医薬ジャーナル社)